前回の続きです。まだ読んでいない方はこちらからどうぞ！
３.ディップ（2379）
バイトル、バイトルNEXT、はたらこねっとの3媒体は掲載課金、ナースではたらこは紹介課金という資料がありました。少し古い情報（2018年2月期※同資料内掲載）ですが、そのうち掲載課金である前者3媒体の売上構成比が94.8％。後者が5.1％を占めています。
ただし、ディップの場合はアーティストのライブインタビューなどの特殊なアルバイトを広告の代わりに打ち出すといった企画力に特色があり、営業に強みを持っています。また、このIRフェア（いつか忘れたけど、今年なのはたしか）でのヒアリングでは、求人市場3％の成長に対して、ディップの売上は10％成長しているということでした。
全体的な成長が鈍化している印象はあるものの、今回の2019年2月期第2四半期決算説明資料にもあるように、an（パーソルキャリア）がアルバイト求人事業から撤退した特需などもありそうです。
しかし、これはアルバイト系媒体すべてに言えます。ちなみに上記資料によると、アルバイト求人媒体であるバイトルだけの売上構成比は、72.1％となっています。
４.イオレ（2334）
イオレは、「らくらく連絡網」というサービスで取得した、主に学生を主体とした個人情報を武器に、アルバイト情報を配信するメディアを運営しています。
そして最近、求人の運用型広告を新たに打ち出したことで注目されています。運用型広告とは、表示回数やクリック数に応じて売上が加算されるタイプの広告のこと。グーグルAdSenseと同様に、広告内容に関心を持つユーザーにピンポイントで表示できるというメリットがあります。
※DMPまでを担うということなので、広告主側のすべてをまかなう。
運用型広告のサービス「pinpoint」は2014年からすでに展開されており、現在の売上のほとんどはこのセグメントが占めています。
この運用型広告について、いまいちわからないのがここ…、求職者の入力が省略されるという点です。
下記の説明を読んでも、今後の市場として運用型の求人広告が広がるロジックはいまいち理解しきれないんですが…求人企業のメリットについての言い分は納得できるけど、求職者の情報入力を省略するのはどうしたらできるのかなあ？
突然登場しますが、「ジョブオレ」というサービスを2019年にリリースしています。「ジョブオレ」についてですが、そもそも、どうしてこれまでは求人媒体に求人を掲載しなければいけなかったのかというと、企業側に応募者を管理する管理画面がなかったからです。ですので、求人媒体に掲載して、求人媒体から提供される応募者の管理システムを使っていたというのが実態です。
結局、「ジョブオレ」側で管理するということになるんでしょうかね。これは入力を省略するといっていい…のかな？結局メディアごとに登録するのは変わらないのでは？
将来、求人メディア自体が廃れていくという考え方なのでしょうね。前回も書いた通り、求人業界は過渡期に入っていくと思っているので、今と全然違う方向になるんだろうなとは思うものの、これなんでしょうかね？
ガクバアルバイトは掲載課金、らくらくアルバイトは成果課金です。売り上げ構成比率はそれぞれ8.7％と8.6％、業績にはそれほど影響なさそうですね。
イオレの運用広告について考えていたら、またまたすっかり長くなってしまいました…。次回は、繰り越したエン・ジャパンと思い出したウォンテッドリーを書きたいと思います。
今回のテーマを確認する前に、以前に書いたウォンテッドリーの考察はこちら
