株式投資のメモ

株式投資のリサーチをしていて発見したことをコラムにしています。IRイベントや個別銘柄の個人的レポートなど。頭の整理を兼ねたメモです。※個人の感想です。ケアレスミス多め

新規上場したSNSギフトサービス、ギフティ(4449)の成長の可能性は?

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続々とIPOが発表されていますね。なるべく内容を見て応募できるように、早めに中身をチェックしておこうと思っているのですが、なかなか全部を追うことができません。

今日はいくつかチェックしたなかでは、ちょっと面白そうだと思った9月20日上場のギフティ(4449)についてまとめてみます。

giftee logo

ギフティ自体はたぶん、サービス開始当初くらいからもともと知っていて、IPOが発表されたときには「ソーシャルギフトなんて儲からないやろ…」と思っていたんですが、Stockclipの記事を読んで、その考えが間違っていたことを知りました。その点を中心に触れていきたいと思います。

 

まずは、IPOの基本情報から。

giftee(4449)IPO株価条件
公募価格: 1,500円
初値  : 1,880円 (公募価格比+380円 +25.3%)
主幹事 : 野村証券

 

現在の株価について

初値で公募価格の25.3%上昇となる1,880円を付けたあと、上下しながら2,100円を付けたものの、先週末は一時、初値以下の1,853円まで調整しています。PERも100倍越え(今期予想ベースだと100は切るくらい?)となっていて、まだまだどれくらいで落ち着いてくるのかは見えない状態ですね。

一旦は、ロックアップ解除となる2,250円を目指すという見方もありますが、その後はまず、12月の決算の結果次第というところでしょうか。

 

その時のために、いまからしっかりと内容をチェックしておきたいですね!

 

決算について

上場直後なので、この項目についてそれほど語ることはありませんが…2Qで前期の利益を超えており、約2倍の予想をクリアできる可能性は高そうです。

「成長可能性に関する説明資料」から業績のページを見てみると、当初のイメージ通り、個人向けサービスをしていた立ち上げ当初は全く売上がありません。3Qが順調以上なら、ある程度の株価を維持する可能性もありえます。

giftee成長可能性に関する説明資料2019

giftee成長可能性に関する説明資料2019

少し話がそれますが、このeギフトのサービスについては少し前に、Twitterで仲良くしてもらっている惣菜さんとの話の流れから調べたことがあります。大手ではドコモやSB系のVコマなど、いくつか参入していた企業はすでに撤退済みでした。ギフティもKDDI系ですし、だいたいこういうサービスはキャリアが参入しますよね。

では今回ピックアップしたのはなぜか、また、今期の営業利益はなぜ2倍近くも成長するのか…その理由について、ビジネスモデルを見ていきたいと思います。

マネックス証券銘柄スカウター ギフティ

マネックス証券銘柄スカウター ギフティ

 

ビジネスモデルについて

ギフティには、個人向けの「giftee」のほかに、法人向け、小売店向け、自治体向けという4つのサービスがあります。わたしがもともと知っていたのは、個人向けのサービスだけで、冒頭のとおり、これは儲からないと思っていました。

しかし、前期の売上構成比をみると、個人向けサービスは13%しかありません。実際、ギフティの売上を支えているのは、44%の法人向けと、34%の小売店向けです。

 

企業が行うキャンペーンのが、同内容の場合、半分のコストでできるということです。

giftee成長可能性に関する説明資料2019

giftee成長可能性に関する説明資料2019

 

強味とリスクについて

私が考えるギフティの強みは、CPの企画提案ができる点にあると思います。今後の成長力は結局、この部分のクオリティにかかってくるのではないかなというのが印象です。

すべて調べたわけではありませんが、競合があるので紹介しておきます。

競合:法人向けデジタルギフト| Biz cotoco(ビズ コトコ)

giftee成長可能性に関する説明資料2019

giftee成長可能性に関する説明資料2019

ギフト市場が大きいとはいえ、個人のギフトがeギフトに切り替わる比率はそれほど大きいとは思えません。また、法人事業もざっと思いつくだけでアマギフやQUO Pay、少し方向性は違いますが楽天ポイントやorigamiのようなサービスとも競合します。

giftee成長可能性に関する説明資料2019

giftee成長可能性に関する説明資料2019

地方自治体向けサービスも面白いのですが、自治体参入を狙っている企業は多く、現状は未知数ですね。

 

まあ、時価総額もそこそこ大きいし、PERも高いし。直近のIPOの中では成長の可能性に面白みがあるな…という感じですので、様々な可能性に注目しつつ監視していきたいなと思います。

 

参考:成長可能性に関する説明資料(2019年9月20日)